2014年4月1日 株式会社東京測振 |
弊社データレコーダ装置並びに計測震度計装置(以下共に装置)に於いては、装置内蔵時計を高精度に維持する為に、GPS衛星から送信される時間情報を装置内蔵のGPS受信機で受信し、時刻同期と時刻校正を実現しています。この度、GPSシステムを起因とする「GPSロールオーバ障害」についての対応策をお知らせ申し上げます。なお、既に一部の当該装置については、「GPSロールオーバ障害」についてご通知しておりましたが、改めて運用中の装置をご確認頂きますよう宜しくお願い申し上げます。 |
GPS衛星から時刻情報として、GPSシステムを立ち上げた日時(1980年1月6日)からの経過時間が送信されます。この情報は、「週番号」とその週内の「通算秒」の二つで経過時間を表しています。このうち、「週番号」については10ビット幅の定義により、0週目から1023週目までしか表現出来ません。このため、1023週目を過ぎると0週目に戻ってしまいます。またGPS受信機は、出荷時期直前のある時点での「週番号」と「基準日時」を保持しており、この値と衛星から取得した情報からUTC時刻を生成しています。受信機の「基準日時」から起算して1023週目経過までは正常な時刻を生成しますが(約19.6年間)、これを過ぎると年月日の出力が「基準日時」に戻ってしまいます。従ってこのタイミングで装置の内蔵時計も、年、月、日が「基準日時」に遡ります。 なお時、分、秒についてはこれらの影響は受けません。 |
機種(型式) | 受信機 | ロールオーバ発生日時 | 基準日時 | 対応策 |
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SAMTAC-500 SAMTAC-510 SAMTAC-520 SAMTAC-530 SAMTAC-540 SAMTAC-600 SAMTAC-610 SAMTAC-620 SAMTAC-630 SAMTAC-640 |
種別A | 2013年8月11日 | 1993年12月26日 | 受信機交換 |
種別B | 2017年9月17日 | 1998年2月1日 | ||
種別D(修理品) | 2022年9月18日 | 2003年2月2日 | ||
SAMTAC-700 SAMTAC-710 SAMTAC-720 SAMTAC-730 SAMTAC-740 |
種別B | 2017年9月17日 | 1998年2月1日 | 受信機交換 |
種別D | 2022年9月18日 | 2003年2月2日 | ||
SAMTAC-802 | 種別B | 2017年9月17日 | 1998年2月1日 | ファームウェア更新 |
種別D | 2022年9月18日 | 2003年2月2日 | ||
SAMTAC-1200 | 種別C | 2022年1月2日 | 2002年5月19日 | (対応検討中) |
SAMTAC-20 | 種別C | 2022年1月2日 | 2002年5月19日 | ファームウェア更新 |
機種(型式) | 受信機 | ロールオーバ発生日時 | 基準日時 | 対応策 |
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VIP-8H VIP-9H |
種別A | 2013年8月11日 | 1993年12月26日 | 受信機交換 |
種別B | 2017年9月17日 | 1998年2月1日 | ||
種別D(修理品) | 2022年9月18日 | 2003年2月2日 | ||
VIP-18 VIP-19 |
種別C | 2022年1月2日 | 2002年5月19日 | ファームウェア更新 |
機種(型式) | 受信機 | ロールオーバ発生日時 | 基準日時 | 対応策 |
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CV-570 CV-574 CV-575 |
種別B | 2017年9月17日 | 1998年2月1日 | ファームウェア更新 |
種別D | 2022年9月18日 | 2003年2月2日 | ||
CV-990(国内モデル) |
種別A | 2013年8月11日 | 1993年12月26日 | 受信機交換 |
別表1〜3の通り、受信機交換での対応機種と装置ファームウェアの更新による対応機種があります。詳細は弊社営業部までお問い合わせください。 |
2079年12月31日までのGPSロールオーバを回避する受信機に交換します。本対策は受信機に付加するバックアップ電池により実現しています。装置が電源「OFF」の状態で長時間放置され、電池が消耗した場合は直近では2022年9月18日にロールオーバが発生します。 交換作業については有償にて承ります。 |
初回のGPSロールオーバを回避する装置側のファームウェアを準備中です。このファームウェアについては無償にて提供いたします。更新作業については有償にて承ります。 |